戦時、国連と同じレベル、それは国を滅ぼせるほどの力を持つという事だ。

そして、その組織の頂点に【堕天使】と呼ばれるシンジがいるのだ。

聞くまでも無いほど、ミサトは分かった。


「もしかしたら、ここにも来るかもしれないわね」


「何言ってんのよ!?そんなのあるわけ無いじゃない!!」


「エヴァは生体兵器よ?可能性は十分にあるわ」


リツコは心の中で笑っていた。

シナリオ通りなら、シンジはネルフで踊らされているはずだ。

しかし実際は、もしかしたらここに攻めてくるかもしれない存在。

ゲンドウの綿密な計画がことごとく壊されていく。

だから笑った。

できる事なら壊して欲しいと・・・・・

そしてリツコの願いは叶った。


「MAGIにハッキングが仕掛けられました!!!」


マヤの言葉から・・・・



























第二の人生は霊能力者!?



第十八話「気持ちの再確認」



シュウジ
























「メルキオール30%乗っ取られました!!」


「処理能力を全開に!!一気に片付けるのよ!!!」


職員達が慌しく報告していく中、リツコは冷静に指示を出す。

発令所で働いている人の殆どは電脳化をしているネルフ。

それに加えMAGIがあるというのは大体の組織は把握しているはずだ。

つまり、生半可なハッキング能力では防壁に捕まって返り討ちにあうのが裏世界での常識である。

超A級ハッカーでも乗っ取ることは不可能に近いMAGIの一つが、既に30%も乗っ取られている。

これは尋常ではないのだ。


「駄目です!!ダミーに目もくれません。

 防壁も事如く壊されています!!」


「何ですって!?」


防壁の合間を潜り抜けて情報を盗むわけではなく、防壁を壊し、他の組織の侵入を容易くさせようとしているのだ。

狙いは情報じゃない、現実世界での侵入が狙い!!といち早く気付いたリツコは緊急発令を出した。


「総員第一種戦闘配置!!ココに敵が来るわよ!!」


リツコはそう言って再び電脳世界にダイブした。




























「気付かれたか、中々頭の切れる奴がいたんだなネルフにも」


セイはパソコンから手を離し、第三東京市を見る。


「電脳に支配されし都市か・・・・」


「どうしたの?セイ」


「別に・・・何でもない。

それよりもさっさと行こう、早くしないとゲートが閉まる」


巧妙に隠されているエヴァ射出口やシェルターを止めてあるボルト、そして使徒撃退用の兵装ビル。

ありとあらゆる所に防壁が張り巡らせてある街、第三東京市。

それはセイにいた世界に似ているモノがあったのかもしれない。

セイの瞳は少しばかり悲しみに染まっていた。




























一方シンジ達は資材搬入口のゲートが開くのと同時に侵入を開始した。

エヴァの装甲や、武器の資材を運ぶこの入り口はかなりの大きさをしている。

第七使徒でも使われたリニアラインを使い、シンジ達は一気に本部中枢へと向かう。

セイのおかげでカメラにも映らない、インターセプターを使っているので敵には見つからない。








*****************



インターセプター


人間は目で物を見る時に脳に電気信号として送られる。

そして脳はそれを物として認識できるのだ。

では脳に別の電波を送られていたらどうだろう?

其処には物が無くても物があると認識してしまうし、其処に物があっても物が無いと認識してしまう、と誤認してしまうかもしれない。

電脳化している人は目にインターセプターをしている。

其処にハッキングしてその人が見ている物を見えなくするのだ。



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『侵入者発見!!侵入者発見!!場所第6ケージ!!』


「見つかったか・・・ここからはインターセプターも使えないから注意して」


予想範囲内の出来事なのでシンジ達はまったく驚かない。


「「「「了解」」」」


シンジが隊長を率いる部隊、【ジャッジメント】の中では他の組織に侵入する実行部隊である。

隊員が持っている武器は様々で、部隊としては致命的に見えるが実力は超一流。

少人数制を採用し、隠密性を高めようとした結果が『一人一人の戦闘能力を高くする』というもの。

シンジの部隊は組織の中でも戦闘能力が特化している。


「やっぱり閉まってるね」


ドアが何重にもブロックされている所に着いたシンジ達は、焦ることなくむしろ余裕さえ感じられる。


「ここは文殊で突破するほうが良いんじゃないですか?」


シンジの部隊の副隊長、上條ハルキがシンジに言う。


「僕達はおとりだから別に突破しなくても良いよ。

 後はアキ達が何とかしてくれるって」


シンジは自信たっぷりに答える。


「(隠密性に優れてるアキの部隊がネルフの発令所に入れば大丈夫だろう。

  僕の役目は自分の存在のお披露目が最優先。

  今は使徒の存在もあるし、そんなに回りも破壊するわけにもいかないしな、戦自との戦いもあるかもしれないし。

  保安部でも掻きまわすか・・・・)」


シンジ達を捕まえようと遠くから走ってくる保安部を見ながら、そんな考え事をしていた。




























ドオオオォォォォン!!!!!!


「何だあの機動兵器は!?あんなの見た事ないぞ!?」


「くそ!!早くアームスーツを持って来い!!!」








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アームスーツ


人間が機動兵器の胸部の中に入り、自分と同じ動きをしようとするシステムを持っている。

しかし、所詮は機械なのでエヴァのように敏捷に動けるわけではない。

国連や戦自ではかなりの数が導入されている。



***************








ネルフの発令所近くの廊下では激戦が繰り広げられていた。

【ジャッジメント】の機動兵器【ゼネラル】によって戦況は一方的だった。

しかしシンジの隠密にという考えはまったくもって無視されている。


「何ですか、この威力は!?こんなの聞いていませんよ!?」


「私だって聞いてないよ〜〜こんなの」


「これは対戦車用、対アームスーツ用じゃなくて明らかに対使徒用に作りましたね、セイさんは」


【ゼネラル】用の武器の一つ、電子銃(レールガン)はエヴァでも壊せない特殊ガラスを貫通してしまうほどの威力を持つ。

ATフィールドに関してを除けば【ゼネラル】はエヴァ以上の戦闘能力があるというわけだ。

小さい分エヴァより機動力がある事と、有線による戦闘制限が無いという事を考えれば、なお更対使徒用に作ったと思われても仕方ない。

もっともセイは設計図を技術班に渡しただけで勝手に技術班が改造してしまい、セイが原因では無いのだが・・・・


「アキさん!!この機動兵器について制限の要請してくださいよ!?」


「わかってるわよ!!これじゃあ制圧どころかネルフを潰しかねないわね」


明らかに技術班が作った起動兵器【ゼネラル】によって崩されてしまい、アキの部隊は少しばかりの混乱と技術班への怒りを胸に抱きながらも発令所を制圧するために保安部と戦っていた。

それからの戦いも目に見えていた。

保安部がアームスーツを導入してきたが【ゼネラル】に呆気なく倒されてしまう。

そしてネルフの発令所に入るドアの前まで、アキの部隊は進むことが出来た。

侵入してから約10分、対人用にネルフ自体を迷路の様に入り組んで作ってあるのにも関わらずこの速さ。

いくらMAGIがハッキングされていたとはいえ、10分は驚異的な速さに値する。


「後はココを制圧するだけ、シンジの居所わかる?」


「・・・・後1分でこちらに着くそうです」


「そう、じゃあシンジ達が来たら突入よ」


「真剣なセリフの割には顔が笑ってますよ?」


アキ自身は真剣に話していると思っていたらしいが顔がにやけている。

隊員達はそんなアキの姿を見てニヤニヤしている、どうやら恋沙汰に関して相当好きらしい。


「え!?そ、そう?そんな事無いでしょ」


アキは手で顔に当てながら、首を横に振る。


「全く、さっさと告白してしまえば良いのに・・・」


「何言ってんのよ!!!もう!!!(/////)」


アキは顔を真っ赤にして否定する。


「「「「(顔赤くして説得力無いな〜〜)」」」」


これが隊員全体の気持ちなのはむしろ当然かもしれない。

なぜなら任務の時以外は大概シンジの側にいつもいる。

そして明らかにわかる説得力の無い否定の仕方、気づかないのはシンジ本人だけだ。


「(だって今のシンジに言っても無駄な気がするし・・・・)」


シンジには大きな目的がある、その目的を果たすまでは多分シンジは答えを出さないだろう。

だからアキは決めた、その目的が果たされるまでシンジの支えになると・・・・


「(目的が果たされたらちゃんと告白するからね、シンジ(/////) )」


アキは敵地のど真ん中でにも関わらず、シンジへの思いを再確認した。











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